知って得する豆知識
ストレスチェック制度とメンタル不調者への対応
2021年04月14日
ストレスチェック制度とメンタル不調者への対応
~ もう他人ごとではない ~
労働安全衛生法の改正で、従業員50人以上の事業所において、年1回のストレスチェック実施が事業者に義務付けられました。
メイツ長野では、従業員の心とからだの健康保持増進に向けた環境整備と機会提供に努め,健康で働きやすい職場づくりの一層の推進に組織として取り組むため、ストレスチェックを導入しています。
◆健康診断について メイツ長野では、働くスタッフの健康維持、病気予防のため健康診断を実施しています(健康保険被保険者)。 一般検診のほか、希望者には大腸検査や胃検査なども行っています。 そして今回のテーマである「ストレスチェック」を行い、皆さんの健康管理を体からそして心から見守るシステム体制をとっています。 |
従業員のストレスの程度を把握し、従業員自身のストレスへの気づきを促すとともに、職場改善につなげ、働きやすい職場づくりを進めることによって社員がメンタルヘルス不調になることを未然に防止することを目的としてストレスチェックを導入しています。メンタルヘルス不調者の発見が目的ではありません。
ストレスチェックの概要
- 医師、保健師などによる心理的負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)を年に1回以上実施すること。(労働者50人未満は努力義務)
- 検査の結果、一定の要件(高ストレス者)に該当する労働者から申し出があった場合、医師による面接指導を実施すること。
- 回答や結果についてのプライバシーが保護され、人事評価上の不利益につながらないこと
- 面接指導の結果に基づき、医師の意見を聴き、必要に応じ就業上の措置を講じること
高ストレスチェックと判定されたら
この制度では、自覚症状を多くもった労働者は「高ストレス者」と判定され、医師面接を勧められます。高ストレス者は必ずしも「うつ病」と診断されたわけではありませんが、医師面接を受けることで、原因に応じたアドバイス、専門医への紹介、仕事量の調整や作業の転換などが可能となります。
しかしながら、実際に医師面接を受けたものはわずかに0.6%だったというデータがあります。
(参考:厚生労働省ホームページ)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000172107.html
厚生労働省では「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」のホームページを設けています。
気になる方はぜひご覧ください。
「こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」
仕事や職業生活における ストレスとメンタル不調
~ 一番自分にあったストレス解消法を見つけましょう ~
職業生活におけるストレス
ストレス社会といわれる現代、労働者を取り巻く状況としては、職場の人間関係、仕事量・質など様々な問題が労働者のストレスとなっており、約6割の労働者が自分の仕事や職業生活に関して、強い不安や悩み、ストレスを抱えています。
仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの内容(2016年)
仕事の量:53.3%
対人関係:30.5%(セクハラ、パワハラ含む)
役割・地域の変化等:26.8%
仕事の失敗、責任:38.5%
事故や災害の体験:2.0%
雇用の安定:14.0%
会社の将来性:22.2%
その他:11.6%
ストレス等を感じる労働者を100 としたときの割合(%)
こうした背景から正規・非正規を問わず、労働者の心の健康維持は、従来の精神的不調者の早期発見・早期治療や復職支援だけでなく、全労働者を対象とした予防的かつ健康支援的なストレス対策の実施が求められています。
心療内科と精神科
心療内科と精神科はどう違うのでしょうか。
心療内科はストレスからくる体の不調で「不安感が消えない」「眠れない」「心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症している」などの症状を診る医療機関です。
精神科は認知症や統合失調症など脳の障害から発症する心の病気などを診る医療機関です。
ご自身の症状をみながら受診してください。
ストレスはなぜ起こる
人間は多少の外部からのストレスを受けても跳ね返す「生体恒常性(ホメオスタシス)」という抵抗力を備えています。
しかし、それを超えるストレスが体に襲いかかると、自律神経が乱れ、免疫力が衰え、ホルモンのバランスが崩れ、体に変調をもたらします。
「おかしいかな?」と思ったら専門医を受診してみましょう。いまは風邪と同じくらい市民権を得た病気ですので、ためらうことはありません。
働き方改革とストレス対策
働き方改革とストレス対策は“ワークライフバランス“健康的なライフスタイルの実践です。
健康の源は「運動、労働、睡眠、休養、食事」の5要素が大切です。
- ちょっと汗ばむくらいのスポーツを週1日くらいは取り入れる。(ウォーキングなど)
- 日々の活動に生きがいをもって仕事に取り組む。
- 十分な睡眠は日中の活動レベルを上げます。
- 休養は心の潤滑油、疲れたら思い切って休養する。
- 暴飲暴食をせず、栄養のバランスを考えながら食事をとる。
健康的なライフスタイルを心がけましょう。
◆ストレスによる主な症状
身体面への影響 肩こり、目の疲れ 疲労、頭痛 自律神経の乱れ |
心理目への影響 不安、落ち込み イライラ 不眠、怒り |
行動面への影響 生活の乱れ 暴言暴力、暴飲暴食 飲酒、喫煙 |
👇
身体疾患 自律神経失調症、消化器系疾患 循環器系疾患、免疫系疾患 生活習慣病 |
精神疾患 うつ、不安障害、睡眠障害 パニック障害、 心的外傷後ストレス障害(PTSD) |